毎日何となくテレビをつけている人も多いと思います。しかし、毎日長時間つけているとなると気になるのは電気代です。テレビの電気代は1時間あたりいくらなのでしょうか。普通の液晶テレビ、4Kテレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビに分けて紹介します。また、テレビの電気代節約方法についても紹介します。
テレビは家庭の電気使用量第3位
少し古いデータですが、2009年の家庭における世帯当たりの電気使用量は4,618kWh/年で、そのうちテレビの電気使用量の割合は8.9%と第3位です。(総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会(第17回)資料「参考資料1トップランナー基準の現状等について」P.18)
第1位は電気冷蔵庫で14.2%、第2位は照明器具で13.4%です。冷蔵庫は24時間365日稼働を続けるものなので、どうしても年間の電気使用量は大きくなります。照明器具は使用する場所が多く、使用時間も長いことが影響しているのだと思います。なお、使用量が多いイメージがあるエアコンは第4位で7.4%です。テレビは年中使うのに対して、エアコンは春や秋はあまり使わないことと調査対象の2009年が冷夏暖冬であったことがこの結果につながっています。
テレビの電気代は?
テレビには液晶テレビ、4K液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビと様々な種類があります。それぞれについて1時間当たりの電気代を紹介します。
個別の電気代の前に、どの種類のテレビにも、ほかの家電にも使える電気代の計算式を紹介します。
電気代=消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)
1kWhあたりの電気代は契約している電力会社や電気使用量によっても変わります。この記事の中では27円/kWhとして計算します。メーカーのカタログなどで電気代の記載がある場合も多くはこの数値を用いています。皆さんの実態により合わせて計算したい場合は、検針票などから計算してください。
液晶テレビの電気代は?
テレビの電気代を計算するためにはテレビの消費電力をカタログや説明書などから調べて、上の計算式に当てはめてください。
例えば、32型で消費電力が65Wの液晶テレビの場合、65W÷1000×1h×27円/kWhで1時間当たりの電気代は約1.8円です。また、42型で消費電力が100Wの液晶テレビの場合、100÷1000×1h×27円/kWhより1時間当たりの電気代は2.7円です。
4K液晶テレビの電気代は?
高画質の映像が特徴の4Kテレビですが、従来の2Kのテレビに比べて消費電力が大きく電気代も多くかかります。また、画面サイズも大きいのでその分消費電力も大きくなります。
例えば、55型の4Kテレビの消費電力は270W程度です。これをもとに電気代を計算すると、1時間当たり約7.3円です。なお、同じ大きさ(55型)の2Kの液晶テレビの消費電力は130W程度なので、1時間当たりの電気代は約3.5円です。
プラズマテレビの電気代は?
もはや新しく販売しているのを見つけるのは難しいですが、まだまだプラズマテレビを利用している人もいるのではないでしょうか?プラズマテレビにかかる電気代は液晶テレビのものより高いといわれていますが実態はどうなのでしょうか。
46型のプラズマテレビの消費電力は460Wほどです。これより電気代を計算すると1時間当たり約12.4円です。より大きい大きさの55型液晶テレビの1時間当たりの電気代が約3.5円、4K液晶テレビの1時間当たりの電気代が約7.3円であることからプラズマテレビの電気代が高いといわれている理由がわかると思います。
有機ELテレビの電気代は?
最近有機ELテレビも増えてきました。スマートフォンのディスプレイは有機ELにすることで省エネルギーを達成しているのでテレビもそうなっているかというと、実はそうではありません。
55型の有機ELテレビの消費電力は370Wほどなので、1時間当たりの電気代は約10円です。対して55型の液晶テレビの電気代は1時間当たり約3.5円です。有機ELテレビのほうが電気代が高いという結果となりました。理論上は有機ELディスプレイのほうが消費電力が低くて済むので、今後の普及と技術進歩に期待というところでしょうか。
昔と比べてテレビの電気代は安くなっている
よく古い家電を買い替えると電気代が安くなると聞きませんか?これはテレビについても当てはまります。
資源エネルギー庁の調査によると、32型の液晶テレビの年間消費電力量は、2006年製のものが161kWh/年であったのに対して2014年製のものは59kWh/年と半分以下になっています。27円/kWhとして年間の電気代を計算すると、2006年製のテレビは161×27より年間4,347円、2014年製のテレビは59×27より年間1593円です。
テレビの電気代節約方法は?
テレビの電気代がどれくらいか分かったところで、テレビの電気代節約方法を紹介します。
見ていないときは消す
テレビを見ていないのに何となくつけたままにしていることはありませんか?テレビを見ていないときは消すということは電気代節約の基本です。32型の液晶テレビの場合、1時間テレビをつけている時間を短くすると約1.8円電気代を安くできます。これを毎日続けると1年で約657円の節約になります。もっと消費電力が大きなテレビを利用していたり、テレビを消す時間を長くしたりすれば節約額はさらに大きくなります。
テレビの輝度(画面の明るさ)を下げる
テレビの輝度を下げることで電気代を安くすることができます。資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド 春夏秋冬2017」によると、32型液晶テレビの輝度を「最大」から「中間」に変えることで年間27.1kWhの省エネ、約730円の節約が可能です。テレビの画面はホコリを吸い付けやすく、汚れていると暗く見えます。画面の掃除をして画面の明るさを下げてみましょう。
テレビを買い替える際は省エネを意識する
今すぐにできる節約ではありませんが、テレビを買い替える際には省エネを意識するようにしましょう。省エネ基準達成率を星の多さによって表しているラベルがある場合はそれを参考にするとよいです。また、テレビの消費電力は画面の大きさが大きいほど大きくなるので必要以上に大きいテレビを買わないようにすることも大切です。
まとめ
何となくつけていることが多いテレビですが、家庭の電気消費量の第3位と意外と多くの電気代がかかっています。見ていないときは消すなど手軽にできることをしっかりと行って電気代を節約していきましょう。
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