エアコンの電気代はいくら?節約方法は?

エアコン家電の電気代節約

夏の冷房や冬の暖房などに大活躍のエアコンですが、電気代が気になるからあまり使わない、もしくは使いすぎて電気代の請求にびっくりしたという人も多いのではないでしょうか。この記事では、エアコンの電気代に関する情報とその節約方法について紹介します。

エアコンの電気代は?

早速エアコンの電気代はいくらなのか紹介したいのですが、エアコンに関しては一概に電気代は何円ですというのは難しいのです。なぜなら、エアコンは設定温度と室温の差が大きいほど強く働いて消費電力が大きくなり、設定温度に近づくと温度の維持程度で消費電力が小さくなるからです。メーカーのカタログなどに記載の消費電力も110~780Wのように幅を持たせて記載されています。ちなみに、この消費電力の場合の電気代は、1時間当たり2.97円~21.06円です。(27円/kWhとして計算、以下同様)

それでは、まったくエアコンの電気代がいくらなのかわからないかというと、そうではありません。JIS規格に定められた方法で測定された期間消費電力量を使って年間の電気代の目安を知ることができます。期間消費電力量はカタログ等に記載されています。例えば、期間消費電力量が586kWhの場合、年間の電気代の目安は15,822円です。

電気代の計算方法

上で消費電力や期間消費電力量から電気代を計算していますが、その方法を紹介します。これを覚えておけば、ほかの家電の電気代を知りたいときにも自分で計算して知ることができます。電気代の計算方法は以下の通りです。

電気代=消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)

消費電力がkW(キロワット)で表示されている場合は「÷1000」をせずに消費電力の数値をそのまま使ってください。また、1kWhあたりの電気代は契約している電力会社や電気使用量などによって異なりますが、メーカーのカタログなどで電気代が記載されている場合はたいてい、27円/kWhで計算されています。自分の家庭により近づけたい場合は、検針票に電気使用量と電気代の記載があるので、電気代を電気使用量で割ることで求めてください。

次に、期間消費電力量から電気代を求める方法です。期間消費電力量は1年間の消費電力量を記載してある場合が多いですが、エアコンの場合は冷房期間消費電力量、暖房期間消費電力量という冷房を利用する期間、暖房を使用する期間の消費電力量の記載もあります。どちらの場合でも、その期間の電気代を計算する方法は同じです。

(期間)電気代=期間消費電力量(kWh)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)

エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安い?

エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安いと聞いたことがありませんか?これは果たして正しいのでしょうか。正解としては、「消している間の時間による」です。

ダイキンの実験によれば、冷房の場合は、日中であれば30分程度、夜中であれば20分程度の間隔で消してつけるのならばつけっぱなしのほうが安く、暖房の場合も30分程度であればつけっぱなしのほうが電気代が安くなります。

ちょっとコンビニへ行くなどという場合はつけっぱなしにしておいたほうが安く、仕事や学校に行って長時間家を空けるという場合は消しておいたほうが安いということです。最近はスマートリモコンなどで外からエアコンをつけることができるので、帰ってきたときに快適な環境が欲しいという場合はスマートリモコンの利用も検討してみましょう。

エアコンの電気代節約方法!

お待たせしましたが、エアコンの電気代の節約方法を紹介します。

設定温度を冷房は28度、暖房は20度にする

環境省によれば、冷房時の設定温度を1度高くすれば約13%の消費電力の削減となり、暖房時の設定温度を1度低くすると約10%の消費電力の削減となります。エアコンの設定温度は、冷房時は室温が28度となるように、暖房時は室温が20度となるように設定することを推奨されています。我慢のし過ぎで体調を崩すのはいけませんが、これを目安に設定温度を決めましょう。

サーキュレーターを利用する

暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまる性質があります。サーキュレーターを利用して空気の流れを作ることで室内の空気の温度を均一にすることができます。これがなぜ電気代の節約につながるのでしょうか。

冷房の場合は、エアコンの温度を感知するセンサーが人間の生活空間より上にあるので、下にたまった冷気ですでに十分に涼しくてもエアコンのセンサーはまだ設定温度に達しておらず、続けて温度を下げようとするからです。

暖房の場合は、暖かい空気は上に昇ってしまうので、床付近の温度を上げるのに設定温度を上げる必要があるところを、サーキュレーターで室温を均一にすることで設定温度をいつもより下げることができるのです。

フィルターを掃除する

エアコンのフィルターを掃除していないと、空気の通りが悪くなり冷暖房の効きが悪くなってしまいます。そうすると設定温度を必要以上に高く、あるいは低くしてしまい、電気代が多くかかってしまうのです。環境省によると、2週間に1回のフィルターの掃除で、冷房時は約4%、暖房時は約6%の消費電力を削減することができます。

室外機周りを掃除する

エアコンが十分な力を発揮するには室外機が重要です。室外機の周囲に障害物となるものがあると、熱交換を効率的に行うことができずに余分な電力を使うこととなり、電気代も上がってしまいます。室外機の周りには物を置かないようにしましょう。

(冷房時)室温が外気温より高い場合は空気の入れ替え

夏に室内に熱がこもってしまって、室温が外気温よりもたかくなっている場合にはエアコンをつけるよりも前に空気の入れ替えを行って外気温まで室温を下げましょう。エアコンは設定温度と室温の差が大きいほど電気代が多くかかります。室温を下げることによってかかる電気代も下げることができるのです。

(暖房時)湿度を上げて設定温度を下げる

湿度が高くなると体感温度が上がります。加湿器を利用する、濡らしたタオルを干すなどして湿度を上げて、エアコンの設定温度を下げましょう。ただし、結露やカビなどには注意してください。電気代の節約額よりもカビの掃除費用のほうが高くなってしまうかもしれません。

まとめ

エアコンの電気代は設定温度と室温との差で変化するので、一概にいくらということはできません。期間消費電力量から電気代を計算して目安を把握しましょう。
そして、エアコンの電気代を節約するには、設定温度を冷房時は上げる、暖房時は下げる、サーキュレーターを併用する、ちょっとした外出の時はつけっぱなしにするといった方法が有効であるということを覚えておきましょう。

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