照明をつけっぱなしにせずに消すというのは、電気代の節約として思い浮かぶ人が多いことだと思います。その一方として、ついつい照明を消す忘れてしまうこともあるかと思います。照明をつけっぱなしにした場合、どれだけの電気代がかかるのでしょうか?照明の種類ごとに説明します。
照明は家庭の電力消費量第2位
少し古いデータですが、2009年の家庭における世帯当たりの電気使用量は4,618kWh/年で、そのうち照明器具の電気使用量の割合は13.4%と第2位です。(総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会(第17回)資料「参考資料1トップランナー基準の現状等について」P.18)
照明器具は一つ一つの消費電力量は小さいものの家庭全体でみると、複数個所あり季節を問わずに利用するものであるため第2位と高い順位につけています。
ちなみに第1位は24時間365日使い続ける冷蔵庫で、第3位はついつい付けがちであるテレビ、第4位は夏・冬に消費量が多いエアコン、第5位は電気便座です。
電気代の計算方法
照明の電気代について説明する前に、どの種類の照明にもほかの家電にも適用できる電気代の計算方法を紹介します。これを知っていれば自分でいろいろな家電の電気代を計算することができます。電気代の計算式は以下の通りです。
電気代=消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)
消費電力が大きいものについては単位がWではなくkWで書かれている場合もあります。その場合は、「÷1000」をなくして消費電力はkWの数字を利用してください。
電気代=消費電力(kW)×使用時間(h)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)
また、1kWhあたりの電気代は契約している電力会社や電気使用量によって変わる数値ですが、カタログなどに記載されている電気代は27円/kWhで計算されています。より正確に求めたい場合は、毎月届く検針票などを見て、電気代請求額を電気使用量で割って求めてください。
蛍光灯のつけっぱなしの電気代
まずは蛍光灯のつけっぱなしでかかる電気代についてです。まだまだLEDではなく蛍光灯を使っている家庭も多いと思います。
消費電力が75Wのシーリングライトを1時間つけた場合の電気代を計算すると、
75(W)÷1000×1(h)×27(円/kWh)=2.025(円)
より、電気代は約2円です。朝に家を出てから夜帰ってくるまでの10時間電気をつけっぱなしにしてしまった場合は約20円の電気代が無駄にかかることとなります。複数個所の照明を消し忘れたり消し忘れる回数が増えたりすると無駄になる電気代も増えていきます。消し忘れをしないように気を付けましょう。
LEDのつけっぱなしの電気代
蛍光灯よりも消費電力が小さく、徐々に蛍光灯がLEDに置き換わりつつあります。LEDのつけっぱなしにかかる電気代についても、蛍光灯と同様にシーリングライト型のもので計算したいと思います。
蛍光灯で例に出した消費電力75Wのシーリングライトに相当するLEDシーリングライトの消費電力は45Wほどです。これをもとに1時間LEDシーリングライトをつけた場合の電気代を計算すると以下のようになります。
45(W)÷1000×1(h)×27(円/kWh)=1.215(円)
蛍光灯と同じく朝家を出てから夜家に帰ってくるまでの10時間の電気代を計算すると12.15円です。蛍光灯と比べて電気代が40%削減できています。とはいっても電気をつけっぱなしにしてもいいというわけではないので気を付けてください。
豆電球のつけっぱなしの電気代
夜眠るときは豆電球が必要という人もいるかと思います。豆電球についても電気代を紹介します。
豆電球の消費電力は5Wほどであるため、1時間つけっぱなしにした場合の電気代は0.135円です。
5(W)÷1000×1(h)×27(円/kWh)=0.135(円)
これより一晩中(8時間)豆電球をつけていた場合の電気代を計算すると、1.08円となります。豆電球をつけて寝ると一晩約1円かかると覚えておきましょう。なお、LED球の場合はこの1/10程度です。つまりは一晩約0.1円です。
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